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https://y-france.com/?p=487
いよいよ融資がおりて、店舗改装などが始まります。
お店のオープンに向けて何からしていけばよいのかいくつかポイントを紹介します。
今回フレンチレストランの場合です。
営業許可書を取得するために、必要な事その1
工事着工前に店舗の図面を持って、保健所に営業許可の申請に行きます。
申請してすぐにもらえるわけではなく、いくつかクリアしないといけないことがあります。
飲食店は、手洗いの場所、シンクの大きさ、冷蔵庫の温度計、客席とトイレの規定、客席と厨房の規定、厨房の壁床の規定、など 様々な規定があります。
工事の前に保健所で、いろいろ指導してもらうと、工事後にやり直しの工事をする手間がかかりません。
工事の後に保健所の方の立ち入り検査があります。最初の指導の図面と間違いがないか
チェックされます。
このチェックで合格しなければ営業許可はもらえません。
よほどの図面の変更がない限り大丈夫です。
私の場合、ひとつだけグリストラップと言うキッチンから流れる排水から油やごみを取るための設備を付けなくてはならなくて、業者の工事の予定に手違いで入っていませんでした。
少し手間と時間とお金が、余分にかかることになりました。
もし、最初から分かっていれば、排水のパイプの位置など前もって準備できていたので
後から新しいパイプに変えたり、穴を掘ったりという作業がかからなくてよかったのです。
自分で工事の予定を細かくチェックすることをおすすめします。。。
営業許可に必要な書類 その2
一番大事なことですが、飲食店を経営するには「食品衛生責任者」が必ず必要になります。
栄養士、調理師の資格を持っていれば講習免除になりますが、
ない場合は食品衛生協会の講習を受けることになります。
ということは、調理師免許を持っていなくても、この食品衛生責任者の資格があれば、飲食店をオープンできるということです。
各都道府県保健所の食品衛生協会に問い合わせ、講習開催日を確認し予約を取ります。
1日で終わります。
お店に一人は必ず必要です。食品の扱いや食中毒の事について勉強します。
私は、調理師免許持っていましたが、勉強になる事なので、受けました。
興味がない人には退屈のようで、寝ている人が何人かいました。(笑)
講習が終了すれば、修了証書がもらえます。
この終了許可証が、営業許可証を取得するために必ず必要です。
インターネットメディアで宣伝開始する
まず、早めにやっておいたほうが良いこと。ネットで自分のお店の事を宣伝します。
工事開始から写真を撮って、これからできるお店の事を宣伝します。
・自分でフェイスブックなど使い宣伝する
- ホームページ専門の会社に依頼する。
- ブログを作る
私の場合は、お店の内装デザインをしてくれる会社がホームページも作っているので
お願いしました。
自分の思いを伝えて、ブログやフェイスブックなどとつなげてもらい、
工事開始1日目からブログスタートです。
工事の事や、食材の事、店から見える景色の事など、「お客様が早くいってみたいなあ」
と思うようなわくわく感を持たせるように宣伝しました。
今の時代は、なんでもインターネットで検索が可能です。
すぐに口コミや、ネット上で、「あそこの工事何やってるの?」「何ができるの?」と
情報が欲しい人でいっぱいになります。
工事も進んで、オープンする日のめどが付けば 早めにネットで「〇月〇日」オープン決定!と報告します。
こうすることで、オープンと同時にお客様が必ず入ってきます。
私の店は、オープンしてすぐに「予約が取れないお店」として有名になりました。
私自身、ユックリ営業していく予定だったので準備に甘いところがありました。
例えば、一度に満席になった時にどう対応したらよいのか、レジ打ちの仕方、など。
最初は主人と、私の二人のみで開業したので、キッチンと接客を同時にしていたので少しバタバタしてしまいました。
最初のうちに営業終了後にすぐにいろんな対策をしました。
レジ打ちが正確に早く打てるようにわかりやすくシールでマークし、キッチンもスムーズに流れるようにお皿の位置や、仕込み方法をかえて対策しました。
ドリンクもスムーズに出せるように、配置を変えました。
なので、オープン前の練習は念入りにしておいたほうがいいですよ。
会計ソフトの導入
個人でお店をするときには、確定申告を自分でしなければいけません。
白色と青色申告があり、青色申告は複式簿記といって帳簿をきちんとつけて提出すれば
65万の青色申告控除の対象になります。
帳簿の種類
- 現金出納帳
- 買掛帳
- 売掛帳
- 固定資産台帳
- 経費帳
- 貯金出納長
- 仕訳帳
- 総勘定元帳
- 損益計算書
- 賃借対照表
こうやってみると、ギョっとしますが、会計ソフトを使えば、だれでも簡単にできます。
工事中の費用や、お店の経費を 記入していかなければいけないので、早めに導入しましょう。
私は、弥生会計ソフトを使いました。
住んでいる地域の商工会議所などで、会計ソフトの使い方講習があります。お店オープン前にこういうところに足を運んで、わからないことはしっかりと質問しましょう。
他の会計ソフトもそうですが、毎日のお金のやり取りを入力していきます。
毎月の数字もボタン一つで簡単に出せます。
最近は、レジと連携しているものが多く、アイパットレジや、ポスレジという
会計や、レジ閉め、いろんな便利機能が付いていますので、お勧めします。
普通のレジで営業を始める場合は、毎日のやり取りを
パソコンに入力していくだけで、確定申告の時には簡単に自動計算してくれ、
本当に時間も手間もはぶけます。
ただ、早めに使いこなせるようにならないと、毎日のやり取りがたまっていき、いざパソコンに入力しようとすると、頭が痛くなります(笑)特にオープン時は忙しいですので。
あと、お店用の通帳は一つでやり取りしたほうが、貯金出納帳を仕分けるときに
手間がはぶけますよ。私は3口座をもっていたのですが、それぞれ数字を合わせないといけないので、かなりめんどくさかったです。
青色申告はお店をオープンした2か月以内に税務署に届け出を出します。
確定申告の時期に、最初はわからなかったので、税務署に行きました。
なんと!ものすごい人の多さで3時間待ちとか、ながーーーい列になっていて、自分の番が来た頃には違う意味で疲れました。
翌年から自宅で申告しました。おどろくほど簡単です!!皆さんにお勧めですよ。
注意はICカードリーダライタと言って、マイナンバーカードの電子証明書を読み込む
端末がいります。電気屋さんやネットで買えますよ。
電子証明書の詳しいことはこちらに記載してあります。
www.e-tax.nta.go.jp/systemriyo/systemriyo2.htm
オープン後は、バタバタ忙しく役所に行く時間が、ほとんどありませんので
準備中に届け出るものはすべて終わらせておきましょう。
まとめ
上記以外に必要な開業届があります。
お店をオープンして一か月以内に管轄の税務署に開業届を提出し、
開業届を出せば、自動的に税金の書類が届くようになりますので、便利です。
できれば、開業届と、青色申告申請書を一緒に税務署に出すと手間が省けます。
営業許可さえもらえれば後は何とでもなりますが、私がやっておけばよかったと思うことを紹介しましたので、参考にしてくださいね。