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等身大のフランス暮らし

調理師としてのキャリア

調理師の将来性は?日本で働きフランスで独立した私が将来や給料について話します

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就職、転職 副職、で調理師を選んだ場合、給料は?将来はもうかるの?食べていけるの?

と、思っている方はたくさんいらっしゃると思います。

結果として日本で修業し、店を出すまでになり、フランスにも渡りました。

今現在、フランスに住んでいます。

 

ここでは、調理師としてキャリアを積むというのが実際どうなのかを

私の体験でお伝えします。

 

 

働き始め 見習時期

 

始めて厨房に入り仕事を始めたばかりの頃 正社員で入ると

月の給料ズバリ12万ぐらいです。

 

これは、全国平均的にこのぐらいからスタートです。ここから健康保険、年金、税金

など引いて、生命保険、車保険、車代、家賃、水道光熱費、引くと・・・

全く残りません。(笑)ほかの職業でもそうかもしれませんが・・・。

 

ただ、お金がかかる食費はお店でご飯が出ますので、必要ないです。

 

仕事的にはだいたい朝7時から夜24時ぐらい

見習い期間は、お皿洗い雑用、野菜下処理、人にもよりますがいじめられること多い

 

と、ここだけ見ていると全くやめておいたほうがいい職業かもしれません・・・。

 

時間給にすると馬鹿馬鹿しくなります。しかし契約社員、アルバイトだと

時間がきちんと決まっていますので場合によっては正社員よりも労働時間少なく

時間給も多いです。

 

これは個人個人の考え方ですが、契約社員で時間内に決められたことだけして過ごす方が良いのか、正社員で超サービス残業しながら技術を身につけていくほうが良いのか   に分かれます。

 

正社員は自分の頑張り次第で、給料も上がって行きます。

 

経験3年ぐらいから

見習い期間が終わり、これから色々伸びていく時期です。

店の流れをほとんど把握できるようになり、いじめていた上司も認めてくれるようになります。

 

経験年数4,5年ぐらいから平均給料 約月18万ぐらいです。

ここからは、自分のやる気次第でどんどん変わっていきます。

 

 

これが、給食センターや食堂でしたら、同じ経験年数で約16万ぐらいです。

給食センターや食堂は個人経営レストランと違って、時間がわりと守られています。

個人店に比べれば、毎日6時間ぐらい少ないところもあります。

 

給食センターは土日祝日休み、社員食堂も場所によっては会社が休みの時は休めます。

保証もしっかりしています。

 

有名ホテルレストランに入れれば、労働時間は長いですが、最近は労働時間を守らないと

訴えられることが増えてきたので、個人店よりは短いです。

私はホテルレストランで働いていた時は、経験年数8年で22万プラス残業代プラス夜勤早朝手当で、合計約26万でした。これプラス大きなホテルは、年二回ボーナスが出ます。

 

そのかわり、朝食当番の時は5時から入って、夜忙しい時は終わるのが夜中の2時です。

 

ピーク時は家に帰っている時間がないのでホテルの従業員専用ベットで2時間ぐらい仮眠

してました。

 

大変ですが、こういうところでどんどん認められて、技術をつけていくと、30歳には

35万超えます。

こういうところの総料理長、35歳でも40万超えます。(その人のレベルにもよります)

 

わかりやすく言うと、大きなホテルでは料理長クラスは年収1000万を軽く超えます。

食堂や給食センターではいくら頑張っても無理です。

なので、辛いけれど見習い時期から頑張ってはい上がっていくか、

安定して土日も休める場所を選ぶか、自分のお店を持つか、になります。

 

 

自分のお店をオープンする

もう一つは自分のお店を持った時です。

これは、店の大きさや、従業員の数、営業時間、何のお店かによって

かなり違いが出てきます。

 

ただ、お店を出したいな~と簡単に考えていると、すぐにつぶれて借金に追われます。

避けるためには、自分の目標を定めて、事業計画もしっかりたて、何年か先のことまで

しっかり決めておくことです。

 

お店オープンの話は簡単には説明できませんので、またの機会に。

 

気になる自分のお店の年収ですが、お店が順調でしたら30歳でも年収1000万超えます。

もちろん、うまくいかなければ40歳でも年収400万にみたない。

最悪な時はマイナス・・・。破綻。になります。

 

とても厳しい世界ですがやりがいはあります。

流行や時代の流れもありますが

しっかり自分を見失うことなく

常に勉強、向上心を持っていれば破綻には絶対になりません。

 

破綻するところには、それなりの理由が必ずあります。

私の知っている破綻したお店は、オーナーが昔は一生懸命でがんばって作ったお店なのに

繁盛して、オーナーは大金を手にするようになり、人が変わってしまいました。

店にもほとんど出てこないで遊ぶ毎日。

もちろん、お客様の口はごまかせません。だんだんとお客様がへっていき

お店の家賃も払えなくなる。しかも自分の遊びグセは簡単には治らないので

ドンドンどん底に。最後は夜逃げしてしまいました。

その後その人がどうなったのかは知りませんが、二度とお店を持つことはできないでしょう。

 

もうひとりは、最初は小さなお店から始まり、2店舗3店舗と増やして行き、

5店舗目大きな居酒屋イタリアンレストランをオープンさせたあと、

 

 

従業員の教育が行き届いていなかったために、ホールアルバイトの接客の悪さ、

味が不安定など、お客様の不満が増え5店舗目がオープンして2年も経たないうちに

すべて失う結果に。

 

良い例ですと、お店が成功し、お金がたまってくると社員のレベルアップのために

オーナーが海外旅行に連れて行ってくれて、各地のおいしい料理やサービスの勉強に連れて行ってくれます。そうすると、従業員のやる気もレベルもあがります。

お客様も常に満足され、経営も安定します。

 

私が働いたところでも、研修会や新しい料理開発、勉強会などあった店は

従業員みんなモチベーションが高く、そういうお店はいつまでたっても

経営が安定しています。

 

まとめ

自分のためにもなりますし、働き先を決めるときはまず、食べに行ってみて

サービスの対応、オーナーや、責任者らしき人の従業員への対応、

厨房が見えるところでしたら、仕事の様子を見れば自分がやっていけるかどうか

参考になります。

 

たとえば、意味もなく怒鳴られていたり、ダラダラしていたり、手が空いているとき携帯を触っていたり・・。そんなところは就職しても時間の無駄です。

今の時代、昔のように怒鳴ったりひどいことされたりは、意味がないですから。

 

わたしは、いじめられたり、ひどいことされたりしてきましたが、

自分が料理長になったときは、そんなことしようとは思いませんでした。

3回以上同じ間違いをすれば、怒っていましたが、間違いしないように指示をするのも

上司の仕事だと思っています。

 

結局お客様からクレームが来ても、すべて料理長の責任です。自分がやったことでなくても、責任を取らなければいけないので、厳しくなる時もあります。

でも、それと、いじめは違いますので今苦しんでいる人は、職場を変えたほうが良いかもしれません。

 

 

私は、一人で食べに行って、ずうずうしく「今、料理の勉強をしています!厨房を見せていただくことは可能でしょうか?!」なんて言ってました。

今考えると、きっと料理長も驚いたと思います。見せてくれるところは少ないかもしれませんが、自信があるところは見せてくれます。

そういう厨房は、整理整頓、ピカピカです。

 

 

自分が食べたものが美味しかったり、感動したりすれば、いつか自分もこれが作れるようになる!と頑張れます。

 

自分のやりたい仕事をして、お給料もらえるって素敵なことです。

それが例え給食センターでも、子供たちの栄養バランスを考えながらいろんな料理ができることも、素敵だと思います。そして土日休みなら自分の家族との時間も取れます。

 

飲食業は、大変ですが人の心も動かせます。

食べることは人間必要なので、何年先でも仕事は必ずあります。

 

世界各国に料理の仕事で行くこともできます。

調理師をめざしているかた、転職しようかと思っている方、何年か先の自分を想像して

見ると、決断しやすくなりますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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